アメリカ国内節約旅行術 第1回

今回の記事は、ズバリ、アメリカ国内を中心に考えた節約旅行術を紹介したい。毎年、アメリカ国内で開催される各種射撃競技のエリア・チャンピオンシップ、全米選手権、世界選手権を撃ってきた経験は、何も試合その物だけではない。お金のない貧乏人の僕が行う航空券、ホテル、レンタカーの手配などを安く効率良く行う方法を数回に分けて、紹介しよう。

目次

  1. プランニングは最低でも2カ月前には完了させる
  2. 航空券を買う際のポイント
  3. 航空券を買う時期とタイミング
  4. アメリカ国内の飛行機移動はサウスウエスト航空がベスト
  5. 裏技紹介(スタンバイ・チケットを活用する)

プランニングは最低でも2カ月前には完了させる

僕の場合は、射撃の試合に出る目的で旅行する。観光が目的でどこかに行くのとの違いは、観光では娯楽施設や有名スポットに行くのが楽しみになるが、僕の場合は試合で銃を撃つことがその代わりになると言うぐらいだろうか。笑 いずれにしても旅行の計画は、数か月前から行うことが節約の第一歩となる。旅行先(目的地)を決定したら、移動手段の決定、レンタカーの有無、滞在先。この3つの点は、お金の節約においてとても重要だ。目的地を決めたら、そこまでの移動手段を考えるわけだが、僕の場合は車で行く範囲を原則9時間以内のドライブと決めている。勿論、ロード・トリップ自体を旅行計画とするのであれば、この限りではないが、移動手段として考えた時、経験上、9時間以上の運転は体力的に厳しく、またガソリン代もそれなりに掛かる結果となる。射撃の試合を撃つ場合、体力面も重要となるのだ。車で9時間以上の運転時間とそのガソリン代、空港までの移動時間と飛行時間の合計、航空券代、レンタカー代などが比較するべき内容となる。

航空券を買う際のポイント

飛行機で移動する場合、目的地周辺の空港の状況を調べることも大事だ。僕の場合は、フェニックスのPHX空港が地元となり、そこから移動するのだが、例えば、首都ワシントン周辺に飛ぶ場合、メリーランド州のBWI空港、隣のヴァージニア州のDCA空港、IAD空港と3つの選択肢が出てくる。この3つの空港は1時間程の運転距離しか離れていない。なので、PHX-BWI、PHX-DCA、PHX-IADと3つの目的地でチケットの価格を比較した方が良い。また、大きな射撃競技の1つであるビアンキカップは、試合の開催されるエリアには大きな空港がなく、ミズーリ州のMCI空港、隣のイリノイ州のSTL空港の2つの中間地点が試合開催地(目的地)となる。どちらの空港からも車で2時間の移動距離なのだ。当然、この場合も2つの空港を目的地に設定して、航空券の価格を調べる。そして、その際にはレンタカーの価格もそれぞれの空港でチェックすることを忘れてはならない。同じ目的地でも複数の道(オプション)があることは多く、その全てを調べて一番安く効率の良い方法を選ぶと言うわけだ。また、ExpediaPricelineなどの予約サイトでは、航空券、ホテル、レンタルカーの予約が可能だが、それらを同時にやる場合のパッケージ・プライスのチェック、それら予約サイトを通した場合と直接予約の価格差があるか、そして、日本語版と英語版での価格差があるかも確認したい。

航空券を買う時期とタイミング

航空券は、最低でも2カ月前には予約を完了したい。予定が決まっており、その時点で予算さえあるならば、3カ月前に航空券を購入しても良いだろう。航空券を買う上で覚えておきたいのは、夏休みや連休、週末などはチケットが高くなるのは当然だが、逆に火曜日、水曜日、木曜日チケットが安い傾向があることだ。これらの曜日に移動するのが可能であれば、それに越したことはない。また、チケットを買うタイミングが早い方が良いと述べたが、逆に直前のギリギリまで粘ると言う方法もある。勿論、チケットが入手出来てから旅程を決められる状況でないとこれは難しいが、売れ残りのバーゲンセール的なものに出会うことがあれば、翌週にアメリカの東西を横断するフライトがたった$50と言うことも経験した。

射撃競技の試合に出る場合、銃を入れたハードケース、弾薬を入れたレンジバックは別々にしなければならず、荷物は余計に増える…。これに衣服を入れたバックもあるわけだ。

アメリカ国内の飛行機移動はサウスウエスト航空がベスト

アメリカ国内を飛行機で移動する場合、日本では余り知られていないが、格安を売りにしたサウスウエスト航空は、オススメだ。この航空会社を利用する1番のポイントは、預け荷物が2つまで無料という点だ。射撃の試合に出る場合、銃を入れたハードケース、弾薬を入れたレンジバックの2つは必ず預け荷物になるのでこの点はお金を節約する上で絶対なのだ。(※銃、弾薬は必ず別々のバックにしなければならない)何しろ他の航空会社は、1つ目のバックは$30前後、2個目を$40前後でトータル$70くらいが加算となる場合が多い。つまり、往復で$140!と言う額が航空券とは別途取られるわけだ。アメリカ国内で初めて遠征をした際にこのことを全く知らず、考えてもいなかった僕は、チェック・インでこの価格を知らされ、ショックを受けたものだ…。航空券自体が安かったとしてもこの預け荷物に掛かる料金を考慮しなくてはならない。荷物が多く、チェック・インするバックがあるならば、サウスウエスト航空は強い味方となる。航空券自体も他社より安いか同じくらいの料金設定だ。他に面白い点としては、座席が指定席となっていないことだ。チェック・インした順番にグループに別けられて航空機に乗り込み、空いている席に好きに座ると言うシステムだ。ビジネスやファーストクラスは用意されておらず、全てがエコノミーとなる。もう想像は付くと思うが、後半に飛行機に乗り込めば、空いている席は真ん中が大半。窓側や通路側に座りたければ、チェック・インが可能となる24時間前になった瞬間にオンラインでチェック・インすることだ。僕の場合は、メールの通知機能とスマホのアプリを使って24時間前になると速攻でそれを行うようにしている。Aから始まる3つのグループ(各60人)で、Bグループの前半ナンバーに入れれば、大抵は窓側か通路側に座ることが出来る。サウスウエスト航空の評判は、上々で安い航空会社のイメージを覆すものらしい。マイルを貯めることも可能で、オンラインで登録をするだけだ。僕はこのマイルを利用して、昨年のUSPSA全米選手権へ参加した際の飛行機代を$60くらいで済ますことができた。僕は、殆どお酒を飲まないが、機内で使える各種アルコール用の無料券も受け取ったことがあり、サービスは悪くないと実感している。。

裏技紹介(スタンバイ・チケットを活用する)

航空会社で働いている親しい友人がいる場合、「スタンバイ」と言う空席に滑り込んで飛行機に乗るチケットを用意してもらう手もある。日本の航空会社は規定が厳しく、一等親以内の家族でなければこの「スタンバイ・チケット」を用意することは出来ないなど、厳しい場合が多いようだが、アメリカの航空会社は規定が緩い。僕は、アメリカの航空会社に勤める友人が用意してくれたスタンバイ・チケットで日本—アメリカの往復を$300!で行ったことがある。またアメリカ国内の移動もスタンバイ・チケットを利用した経験が何度もあるが、チケットの価格は半額以下となる。ただし、乗る便が満席であれば、当然ながら搭乗することは出来ない夜の便に乗れなかった場合、一晩を空港で過ごす可能性もあるわけだ…実際に僕も何度か飛行機に乗ることが出来なかった経験がある。因みにその場合は、次の便に名前が移され、空席を待つことになる。今までに20回以上、スタンバイで飛んでいるが、ココまでの搭乗回数で計算すると、飛行機に乗れない可能性は約25%だ。ただし、2回目のトライで乗れなかった経験はゼロだ。このことからスタンバイのチケットを取ってもらうなら、空港で一晩を過ごすのを避ける為に、可能であれば早朝の便を選び、同じ目的地へ行く便が同日にあるものを選ぶと良い。また傾向として、夜の便は満席だったことが多く、早朝だと空席があることが多かった。スタンバイ・チケットは、運に左右される面が強く、いくら何カ月も前にチケットを用意してもらったとしても、その便に乗り合わせる航空会社の従業員が多ければ、彼らのプライオリティ(優先度)が高いので、順番はスキップされてしまうので注意が必要だ。スケジュールに余裕があるならば、スタンバイで飛ぶ方法はかなりの節約になることを知っておきたい。