アメリカ国内節約旅行術 第3回

第3回では、滞在先での宿泊場所をどうやって決めるか、宿の種類、それぞれの利点と欠点などについて話をしていきたい。

目次

  1. ホテルの種類
  2. 1泊辺りの最低予算は$50
  3. 部屋代と人数
  4. Airbnbの利用を考える
  5. まとめ

ホテルの種類

アメリカでは、ホテルはいくつか種類がある。旅の目的と予算に応じてその形態を選ぶと良い。日本でホテルと言うと、入り口を通って受付のあるロビーがあり、そこから各階の部屋に入室するイメージだろう。アメリカでそのタイプのホテルは、やや価格が高い。日本のビジネスホテル的な存在と言えるモーテルが安く泊まるには最適だ。モーテルの特徴は、受付のあるフロント・オフィスが独立してあり、各部屋は駐車場から直接入室できるようになっていることだ。最初にチェックインする際にオフィスに車で乗りつけ、受付でカギを受け取ると、後は車を自分の部屋の前まで移動させて駐車し、入室することが出来るのだ。車でロードトリップを行う旅行者には最適で、モーテルはそう言った人たち向けのものだ。ホテルが街中にあるのに対して、モーテルは郊外やフリーウェイ沿いにあることも多い。そう言ったことから僕は試合で遠征する際には、モーテルに泊まることが多い。逆に、空港周辺でレンタカーがない状況であれば、ホテルの方が良い。空港周辺にあるホテルは、空港とホテルを無料で往復するシャトルバスがあるからだ。予約の際にその点を確認したい。僕は飛行機に乗れず、次の便を翌日まで待たなくてはならない状況で宿を探したことがあるが、レンタルカーも返却後で一晩を明かす状況ではその晩の為だけにレンタカーを借りてモーテルに行くことは考えにくいし、かと言ってタクシーで移動するのも億劫で無駄にお金を使ってしまう。空港周辺の無料シャトルバスがある安いホテルが最も効率的でお金をセーブ出来るわけだ。

1泊辺りの最低予算は$50

ホテル/モーテルの予約に関しても基本的な考え方は、レンタカーの予約方法と同じだ。最低でも2ヵ月前には、宿の予約は完了させておきたい。節約がプライオリティの僕の場合、宿の予算は1泊辺りが$50前後に近づけるようにしている。因みにこの予算は、最低限とも言える。この予算で泊まれる宿には大きなことを期待しない方が良い。苦笑 仮にも1泊辺りの予算が$100位取れるのであれば、宿のレベルはグッと上がってくる。今までの経験だと、$50で泊まれるのは、ホテルではなくモーテルが大半だ。1泊辺りが$50を切るモーテルには、週単位、月単位で部屋を貸し出すところもある。その様なモーテルに、ベッドメイクのサービスなどはない。部屋に用意されているタオル、シーツなどは、ランドリーで、自分たちで洗って使い回すことが前提になっていることもある。更にそれらを自前で用意することが前提の場合もある。泊まると言うよりは、「住む」と言う形になるわけだ。その様なモーテルは、収入状況からアパートや家に住めない人たちが多く利用しており、部屋にはキッチンが付いていることが多い。旅行者の場合も数泊ではなく、1週間以上の長期滞在者がその様なモーテルを利用する。利点としては、とにかく安いことだ。欠点としては、収入が低い人たちの利用が多いことから治安が悪いことが考えられる。長期滞在をする場合には、この様なモーテルはアリだが、いくら予算を節約できてもタオルやシーツも自前ではちょっと不便だ。僕が目指す理想は、1泊辺りが$50~$70 以内で朝食とWi-Fi付きの宿だ。朝食と言ってもシリアルやドーナッツ、バナナなどの果物にジュース、牛乳などが受付の横の簡易食堂で食べられる程度のものだ。それでも無料なのだから、僕はその朝食をいつも大いに活用する。バナナやドーナッツは後で小腹が空いたときにも食べられるので、朝食に行った時に余分に貰って行くようにしている。笑

部屋代と人数

日本で宿の予約をネットで行うと、1名当たりの料金が表示される。しかし、アメリカの場合、1人当たりの料金ではなく、部屋単位で価格を表示している。つまり、1泊$100であれば、それは1人で泊まってもカップルで泊まっても、もっと言えば、3人で泊まっても同じ料金となる。しかし、注意しなくてはならないのは、1部屋辺りの最大宿泊人数が表示されているので、それ以上の人数は宿泊することが出来ないことだ。ベッドの大きさとソファの数などと部屋の大きさでその人数が決まっている。例えば、クイーンサイズ以上のベッドには2人と言う考え方が大抵だ。クイーンサイズ、もしくはキングサイズのベッドが1つある部屋ならば、最大の宿泊人数は2人だ。しかし、部屋がある程度大きく、キングベッドが1つにソファだと3人まで泊まれることが多い。同じ大きさの部屋にクイーンベッドが2つなら4人、更にちょっと大きな部屋にクイーンベッドが4つ、ソファが1つだと6人まで泊まれる部屋もある。そう言ったことから、アメリカでは、部屋をシェアできる仲間や友人がいるのであれば、宿代は安くなる。男子同士が1つのベッドをシュアするのは気が引けるが、女子同士なら1つのベッドをシェアする人たちも多いようだ。4人で2つのベッドがある部屋に泊まるとかなりの節約になる。仮にも二組のカップルで部屋をシェアし、それぞれが2つのベッドで寝ることになれば、$100の部屋は1人当たりの料金が1泊$20と言う計算になるのだ。

Airbnbの利用を考える

宿のオプションとして、ホテル/モーテル以外の手段と言えば、近年利用者がドンドン増えているAirbnbは、宿代を節約すると言う点でもオプションになる。僕が頻繁に利用し始めたのは、2015年くらいからだろうか。この年からUSPSA全米選手権がフロリダで開催されるようになり、そのレンジの周りにホテル/モーテルが全くないこと、そもそも観光地である為にその宿泊料金も安くないことからアリゾナからフロリダへ行く仲間数人でAirbnbを通して家を借りてシェアした経験から始まる。ホテル/モーテルが少ない地域であっても短い移動距離で目的地と宿泊地を往復出来ることは魅力的だ。Airbnbには、一軒家を丸ごと借りるタイプ、家主がいる家の一室や離れを借りるタイプがある。人数が4人以上集まるのであれば、一軒家を借りるのが圧倒的に安くなる。1人当たりの1泊の料金は上手くやれば$30以下に抑えることができる。家を一軒丸ごと借りる場合、キッチンや食器類が揃っていることが多く、スーパーで買ってきた食材で自炊も可能なので、食費も節約できる。プールやサウナ付きなどの映画に出てくるような豪華な一軒家に滞在することも可能だ。一軒家を借りる場合に注意したいのは、部屋の数とベッドの数を事前にAirbnbでしっかりと確認することだ。誰かがソファや床で寝る事態は避けたい‥苦笑 家主がいる家の一室や離れに滞在する場合は、近隣のホテル/モーテルに比べて料金が安く設定されていることが殆どだ。また部屋には自分専用のシャワーやトイレがあるか、それとも他人と共用なのかなどもAirbnbのウェブサイトには詳しく載っている。予算と自分の好みに合わせて、細かい点から選ぶことが出来るわけだ。料金の支払いもキャンセル可能か、それともキャンセル料金が発生するかなど、様々なオプション、形態で家や部屋が貸し出されている。安く効率よく旅をする上でAirbnbをチェックして損することはないだろう。

アリゾナの田舎町、プレスコットにて日本人シューターでAirbnbをシュアした時の様子。ホテルの少ない田舎でも広い家に安く泊まれるのは魅力的だ。

まとめ

アメリカ国内節約旅行術と言うことで3回にわたり僕が行う節約術をご紹介してきた。全米様々な所へ射撃の試合で遠征して経験してきたことは、旅をする上で常に知識となり、僕を助けてくれている。航空券の手配、レンタカーの予約、宿泊先の決定、誰でも出来ることだが、無駄なお金を払うことは避けたい。知っているとそうでないとは、同じ旅先、目的でも掛かる費用が全く違うことがある。情報と知識は多ければそれだけ多くの選択肢を作ることができる。また同じ金額を払うのでも納得して払うのと渋々お金を出すのであれば、気持ちの上でも違う。渋々払ったお金はどうしても「無駄」や「損」と感じてしまう。しかし、事前に情報と知識を駆使して、納得した上で払う金額にそんな風に感じることはないはずだ。事前の下調べ、準備は無駄なく快適に旅をする上で欠かせないことだと言うことを覚えておきたい。